外に出たら、まるで春の陽射しを思わせるような温かさだった。服を着るのも面倒だったのでパーカーとスカートと靴下で出たのだけど、今日ばかりはわたしの横着さが気温に勝ったようで、ちょうどよい具合だった。

家の近くの川はすっかり秋模様で、少し前まで青々と茂っていた木々も黄色や赤色に変わっていた。足元に落ちた葉が鮮やかだった。いつもなら少し憂うような秋の訪れに対して、何の感慨も覚えなくなってしまった。きっと、今年だから、だと思う。

 

年に何度か生きている意味がわからなくなる時期が訪れて、それはその時々で長かったり一日で終わったりするのだけど、今回はどうやら深く、そして長いようだ。8月頃から心に訪れた焦燥感と脱力感が続いている。対処法がわからない。今までは大体このぐらいの時期になると好きなバンドのライブに足を運んだり、映画を見たり、そういうことで無理やりにでも自分を引っ張り上げるようにしていたが、今はいわゆるそれにあたるものがない。どうすれば自分を「生きている意味」がわかる状態に持ち直せるのかがわからない。

自暴自棄になりそうで、でもそんなことをしても意味はないよと頭のどこかで理性が止める。道を逸脱したい。若しくは立ち止まりたい。時間は止まってくれない。気付いたら一日の終わりを迎えていて、今日もわたしはダメだったな、と眠りにつく。眠れているだけいいじゃんね、なんてね。

毎年同じようなことを考えているけれど、一生続くんだろうか、この虚しさとの付き合い。しんどいな。