夜中に一人で起きていると、世界中でわたしだけがひとりきり、という気持ちになるのはやはり変わらないので、今日もひとりきりの気持ちである。物理的にそばにいることこそが大切だと思えたのは、とりあえず見せかけの安心感で満足していたからなんだろう。たぶんいつまでも「ひとり」なんだろうな。

人との関係について考える。わたしに優しい人だけに、わたしも優しくしたい。

 

駅のホームで真面目な顔をしながら静かに喧嘩をする制服姿の男女を見て、あと10年と少しもしたらそんな真面目な顔して怒るのもばかばかしくなっちゃうよきっと、と思った。自分の思うように動かないことに対して、いちいち腹を立てなくなった。「こういう風になってほしいな」というのは、自分から努力してその状況を作り上げないと達成しない、とここ数年で理解した、と思う。男女のそれはなかなか難しいのかもしれない。特にまだ自分の気持ちが成熟していない頃は、相手のことが好きだから、だからこそ自分の思うように振る舞ってほしい、と願うのは仕方ないのかもしれない。

人に期待をしなくなった。その一方で、仲の良い人には模範的であってほしいと思うようになった。たとえ今は関係の良い人でも「これは違うよなぁ」と感じることが一つ二つ見えてくると、適当な理由をつけて関係を断とうとするのも上手になった。昔は情熱たっぷりだったから、そういう人も自分から離れていかないように意固地になっていたけれど、今はもう、そういう気持ちはなくなっちゃったなぁ。嫌われても別にいいや、という気持ちが持てるようになったのは、余裕ができたからなんだろうか。

 

人の波にまた揉まれるようになってきたので、少し距離を置いて、自分と3m以内に存在する愛すべき人と、ふとしたときに思い出す優しい友人だけの閉じた関係で過ごしたい。