バーに連れていってくれた。
彼はかっこいい名前のカクテルばかり頼むのに、わたしは、甘いのください、とか、クッキーみたいなオレオみたいな味がするのください、とか、そんなのばかり。
でもシャンボールを飲んでみたかったから、それだけちゃんと名前を言えた。シャンボールリキュールとパインジュースは合いますか?って。

ほろ酔いどころかかなり酔っ払いながらけらけら笑って自転車に乗って、彼はわたしがサドルを跨いでいる自転車を押していた。