気付いたらとんでもない時間になっていた。
昔聞いていた音楽を聞けば、あの頃に戻れるかなぁと思って高校時代にハマっていたフリーゲームのBGMを聞いている。切なくなりもしない。
胸に刺さるのは、あの頃の音楽よりも、今の音楽だ。

結局、高校時代に触れていたものは、新しい思い出で塗り固めてしまった。辛くて辛くて仕方がなかったから、ひとりで楽しめるものに全部変えた。ラルクもhideもイエローモンキーも、メタルも筋肉少女帯もムックも、新宿もカラオケも顔文字も、二人でハマっていたものはすべて一人で聞けるように、ほかの誰かと共有出来るように、頑張った。本当に頑張ったと思う。そういう意味では、新宿をバイト先に選んだわたしは偉かった。今でも代々木公園には行きたくないけれど。あそこにはまだ、回数を重ねるほどは行っていない。
と、そんな当時の日記を見つけたわけだから何とも言えない気持ちにもなるわけで、センチメンタルなんだかただの現実逃避なんだかよくわからない夜を過ごしている。


それよりも、今の音楽だ。
去年の秋の終わりに寝かされて聞いた音楽は、勧められて聞いた音楽で、それはきっと一生変えられない思い出になる。もしそれを誰かと一緒に、愛する誰かと一緒に泣きながら見ることが出来たら、きっと変わるんだろう。それだって良い思い出に変わるかもしれない。別に今が嫌な思い出だと言ってるわけではなくて、あのときの衝撃があまりにも強過ぎて、そこからわたしは一歩も動けていない。

人前では茶化して話してしまうけれど(今の目標は、自分の人生を面白おかしく他人に話しそれをいつか文章に残すことだ)、こうやって一人でいると何となく浸ってしまう。
わたしの中ではとんでもない問題なのだ。