lough away

彼に言われた一言が切っ掛けで、ずっと同じことを考えていた。考えても考えても答えは出てこなくて、結局のところ、他人に自分のことを話すと相手が必ず興味無さそうな顔をするし、自分も取り立てて話したいことがあるかと言われればそういうわけではないので、それならば相手の話を黙ってじぃっとしながら聴いているほうが楽だと思って、それを承知した上でのいつもの行動なのだから、救われる救われないはきっと恐らくわたしが人と話すときには関係のないことなんだ。その結論というか逃げの案というか、それを彼に伝えたいんだけど、きっとこれも話したところで「あぁ、そう」と返されるに決まっている。それならこうやって特に需要もないようなところに書いて適当に発散させていればいいんだ。
彼氏、というより、昔付き合っていた人について考える時間がやたら長かったけど、それも終わり。吹っ切れたとかそういうことではなくて、考える必要性を感じないから。そんなことをするより今は、どうやったらあのボスを倒せるかしら、なんて試行錯誤しながらPS2のコントローラを握って難しい顔をしていたい。今朝見た夢はそんなわたしの意向を無視するような内容だったけど、それでも悲しそうな顔をしているよりは楽しそうにしているほうがきっと周りの人もわたしも幸せな気持ちになれるから、出来るだけ他人の前では笑っていよう。笑って相手のことを中心に据えて、それで話していれば失敗はしない。自分が満足するためには他人からの評価を得るしかないから、そうしていれば大丈夫。わたしの精神衛生も保たれるし、相手の機嫌だって損ねない。万事問題はない。
バイト先の年上の人はすぐに機嫌が悪くなって一瞬で居心地を悪くする。同期の子たちはちらほら文句を言っている。わたしもその輪の中に組み込まれている。自分だけが特別だなんて、そんなことはもう思えなくなってしまった。だからわたしは洋服に固執するのだと思う。唯一の特別。


あと数日で八月は幕を閉じる。今年の夏は遊びにこそ行かなかったけれど、懐かしい人たちにたくさん会えた夏だった。家族ともたくさんの時間を過ごせた夏だった。あと二日か三日、何も予定がない日があるけれど、ずっとゲームだけしているのはもったいないから誰かに会いに行こうかな。生憎の雨で遠出は出来ないけれど、どこか室内でお茶をするぐらいなら。
なんだか、あっという間だった。目を閉じて思い出しても、すぐそこに八月一日があるみたい。変な感じ。