懐かしいな、と思いながら電車を降りた。久々に訪れた場所は、三年ぶりに降りた駅だった。あの頃は毎週のように通ってそこにいる人たちにお世話になって関係を築いていたけれど、いつの間にかそれが消えて、私は私の生活を営むようになっていた。彼らもまた、彼らの生活を送っていた。

自分の居場所はもうそこにはなかった。あの頃と変わらない人たちが、あの頃と変わらない声で話している。多少の違いはあるけれど、基本は同じだ。そこから進んでもいなければ退いてもいない。可もなく不可もなく。
私はどうすればいいのかわからなかった。そこに嫉妬を感じればいいのか、それとも諦観すればいいのか、どうすべきなのかがわからなかった。