早朝に友人から電話がかかってきた。わたしはその一時間ほど前に寝ていた。
違う友人の、父親が亡くなった。きっとそれについてのことだと思う。彼女を介してわたしと彼は深夜に電話をするようになった。彼女に対する愚痴や、世界中に対する批判や、そういうことを夜中ずっと聞いていた。酔っ払う彼は、アイスピックで氷を砕きながら話していた。
「俺とお前は、金輪際二度と仲良くしちゃいけないんだ」と留守番電話に残されていたその言葉を、もう何度聞いただろう。ノイローゼになりそうだ。それから電話をしたけれど、電源が切れていた。数時間してから掛けても、出てもらえなかった。メールも返してこない。あいつはまたそうやって逃げるのか、いつもそうだ。突き放すだけ突き放して、そのまま放置して、適当なときに何もありませんでしたみたいな声で電話を掛けてくるんだ。それでもわたしにとっては大切な友人であることに変わりはないし、また仲良くしてもらえたらいいなぁ、とは思う。
がしかし、相手にここまで拒絶されたらなぁ、どうしようもないよなぁ。詰んだわ。