徹底的に幸せになった感があるので、もう刺々しい感覚も持てないだろうし、このままお花畑みたいな脳内で生きていくんだと思うとなんだかアホらしい。
幸せだなぁと思うこと自体が割とあるほうだったけれど、たぶん人生で今が一番安定していて(だって二十四年間ずーっと噛み続けてた指の爪を、まったく噛まなくなったし、腕に危害を加えることもなくなったし、他人に当たり散らすようなこともしなくなったし、男を求めてふらふらしなくなったし、薬をたくさん飲んでさっさと寝てしまおうという気持ちもないし、お酒を飲みながら歩かなくなったし、電車を何周も乗り続けなくなった)、彼の力は偉大だなぁというか、彼という人間がここまでわたしを好いてくれることに感謝しなくてはいけないのだなぁと思う毎日。
彼を傷付けてはいけないから自分を大事にしなくてはいけないし、廃れた毎日を自分から望んではいけないし、どんな男の誘いだって躱さなくてはいけないし、とにもかくにも彼を悲しませてはいけない。だって腕の傷を見ても、もうしないでね、とそれだけにこりとしながら言うだけで、理由も何も聞かなかったじゃないか。穏やかな彼の微笑みがわたしにとっての救いで、一番の幸せなのだ。


くどくど書いた。
普通の幸せだって、望めるんだ。