ヌイグルマー

友人と先輩に手紙を書いて、課題をやっていたらいつの間にか4時を過ぎていた。家を7時には出ないといけないので、もういいやと自棄になって本を読み始めた。寝不足の頭にも問題なく理解出来る内容で、別に易しいとかそういうわけじゃない。無理に難しく書くわけでもなく、素直に書かれている本だ。この人の本はいつも心を浮足立たせる。今回はどうなるんだろう。
2時過ぎにパンを食べたせいか、胃がもたれている。久々に一睡もしていない。もうそんな生活には耐えられないのはわかっているのに、馬鹿だなぁ。


恋をしたかもしれない。自己主張しろと言われて、わたしが話したところで彼はきみの話が聞きたいのだから聞いてもらえないし、そんな人に話したところで意味はない、と返したら「俺が聞いてやる」と言われた。言われた直後は何も思わなかったし、あぁそう、なんて苦笑いしながら応えたのだけど、後々考えてみたらそれはもっと胸をキュンとさせなくてはいけない発言だったのだなぁと思った。と思い始めたら最後、彼のことが頭から離れなくなった。まったく単純だ。同世代の男にこんなにも心を惹かれているのは本当に久しぶりで、とても新鮮な気持ちだ。この調子で昔付き合っていた恋人のことをあまり思い出さなくなればいい。思い出して感傷に浸らないようになればいい。